「うつ病かも!」と病院を行く前に読む本「うつに非ず」

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あなたは自身が「うつ病」かもしれないと思ったことはありますか?または、あなたの周りの人でうつ病の人はいませんか?

今回は「うつ病で病院へいこうと考えている人」に向けて、うつ病を知るための書籍をご紹介します。精神科に行く前にちょっと立ち止まり、うつ病のことを知っておいた方がいいかもしれません。

はじめに

近年は特に働く人がストレスで精神疾患にかかる人が増えたため、企業や行政はメンタルヘルスの重要性を訴えています。職場ではもう「うつ病」という言葉は珍しい言葉ではないかもしれません。

わたしの友人も数年前に仕事のストレスが原因でうつ病と診断されたことがあり、大変心配した記憶があります。友人は3ヶ月程度の自宅療養後に回復して今は元気に働いています。友人の話では、病院の精神科は混雑していて、1時間以上待たされたと思ったら、すぐに診断書を出してくれたそうです。(診断書は休職時に必要となります。)

なんでしょう?変な話ですよね?なんかおかしいですよね?

本の紹介

「うつに非ず」は精神科医の野田正彰さん著。一言で言えば、「簡単に病院へ行くと薬漬けされるので注意しろ!」という話。

うつ病は解明されていない病気

そもそもうつ病の定義は何なのでしょうか?

だが、「うつ病」は疾患単位として捉えるには程遠い。どう定義するかによって、症状の意味が変わってくる。もちろん脳の病理所見も分かっていない。原因も分かっていない。

(「うつに非ず」P32より)

世の中は「うつ病」という言葉ばかりが先行していますが、実際には解明されていない病気をお医者さんに診てもらうという超チャレンジングなことと理解しておいた方がいいかもしれません。

精神科医療の現状

わたしの知人の話では、うつ病患者は腕利きのいい精神科医に巡りあえず、病院を転々とするなど苦労しているようです。精神安定剤など薬を処方してもらってもなかなか改善しない場合も多く、患者さん本人が自分で勉強して薬を調べたり、病院をリサーチしている現実を聞きました。

本書では、精神科医の内情をかなり詳しく述べています。ちょっとショッキング過ぎて病院不信に陥るかもしれません(汗)。

臨床精神医学の教育をほとんど受けていない医師が、うつ病キャンペーンによって精神科の外来患者が増えているから経済的に成り立つと考え、クリニックを開業している。こうして多くの問題が起きている。

(「うつに非ず」P149より)

思考の歪みを修正するチャンス

よく世間ではうつ病は「弱い人がなる病気」というイメージがありますが、わたしはそうは思いません。むしろ、うつ病という思考の歪みを修正し、苦しみながらも前向きに人生を生きようとしている姿が人間らしく、強さを感じるのです。この考えと共通した記載が見られました。

何が何だか分からず、自分らしさを取り戻せず薬で死ぬより、苦しみを自覚して死ぬほうがよいのではないのか。そう考えたとき、苦しみの自覚からほとんどの人は別の生き方を創造できる。

(「うつに非ず」P185より)

もしあなたが激しい気分の落ち込みを感じて自分をうつ病だと思ったら、まず病院ではなく、近くにいる家族や友人に相談しましょう。自分の考えを伝えることから解決への道が見えてくるかもしれません。

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